D級冒険者の本棚

夢中になった異世界小説を本棚にしまっていきます。YouTubeにもハマりました。面白かったことをまとめて、発信に挑戦したいと思います。

③冊目「お飾り王妃になりたいの~夫が冷酷王なので空気になるつもりです」

おはようございます。

今回は「成り上がり令嬢」つながりです。        
「31番目のお妃様」は国内で、「お飾り王妃~」は周辺国からと違いはありますが
弱小国の王女が大国の王妃に成り上がるシンデレラストーリーです。
作者のあさづき ゆう先生は「小説家になろう」「ムーンライトノベル」の両方で意欲的に執筆されていて、この作品はどちらのバージョンもあります。

貧乏な小国の末の王女であるユリアナは突然舞い込んできた縁談に愕然とした。
ユリアナの姉姫たちも国のためにどんな相手にも嫁いでいった。だから、結婚とは不幸への一歩だと覚悟はしていた。

だけど、流石にこれはないんじゃない?

なんと婚姻を申し込んできたのは、冷酷王と言われるこの大陸の覇者。気に入らない人間は容赦なく切り捨てるらしい。父である国王はまさかの保身で娘を差し出す始末。
嫁ぎたくないと駄々をこねるも、国のために死ね、と笑顔で兄の王太子に送り出された。

死にたくない一心で、とにかく気に障らないように頑張ってみることに。引っかかるところがあるものの、それほど怖い人でもないのかもしれない、そんな風にユリアナが思い始めた矢先。

冷酷王の秘密を知ってしまった――。
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冷酷王と呼ばれるフレデリック王は、蹂躙した国の王女たちを人質を兼ねて後宮に押し込めていたが、ある戦争から帰ってきた後、後宮の王女たちを全て斬り殺してしまった。その数16人、使用人達も含めると100人を超える。
惨殺が行われた事実に、国内外に激震が走り、さらに結婚相手として来た姫を反抗したとの理由で出会ってすぐに首をはねてしまった。
そのため、国内外の姫や貴族令嬢はみんなすぐに嫁ぐか、修道院に駆け込んだ。
その結果、自分の父から

「適齢期で子供が産めて、国王の嫁になれる身分を持つ人間はこの大陸でお前だけになった」

冷酷な王と対峙しながらも、小国の姫ユリアナが持ち前の度胸で開きなおり、生き残るためにお飾り王妃として振る舞う物語です。「31番目のお妃様」とは違って、誰も代わりに王妃になりたい人はおらず、大歓迎されます(笑)。
自分を恐れず、飄々と過ごすユリアナにフレデリック王は・・・
徐々に変わっていく二人の関係にドキドキ、ハラハラ(首をはねられないだろうか・・と)
そこに冷酷王の秘密や過去も入ってきて、全29話一気に駆け抜けます。笑いもあって、面白かったです。


令嬢モノは色んな作家さんがいっぱい執筆して下さっていますが、そんなに長編になることなく、しかもエタら(注)ずに完結するまで書いて下さることが多いので、平日の夜に読むのにうってつけです。

 

(注)「エタる」→エターナルeternal(永遠なる)→創作中のものが永遠の未完(=完結しない)で終わること。